縹と申します。
『Studio Aila』というノベルゲーム制作サークルで活動している27歳です。
仕事の合間を縫ってなんとかコミケ販売まで漕ぎついた話を綴ります。
- 数年ぶりの飲み会のノリでサークルを立ちたときの話
- ランサーズで脚本を丸投げ(外注)して失敗した話
- コミケ当日午前3時まで制作していた話
- コミケ当日の売上高の話
- それから1年後、BOOTHに登録してみた話
- BOOTHに登録してみた結果(売上高)
約7年ぶりにあった友人と飲み会のノリで、サークルを立ち上げたときの話
2017年7月某日。
いつの日か、コミケ開場までの吹きさらしの駐車場に並んで一緒に凍えて、一緒に焼け焦げた仲間とひょんなことから飲み会をすることになった。
大学を卒業して、お互い別々の進路を歩んで7年程度。たまたまtwitterのしょうもないリプから飲み会に発展したのであった。
飲み会が始まって2時間もすれば、近況報告も終わり、
当時のコミケで職質スレスレの紙袋を持って帰路についた時の話をしていた。
『コミケ出てみない?』
ウイスキーで酩酊した脳から飛び出した戯言から【Studio Aila】が誕生した瞬間だった。
※飲んでたウイスキーがアイラ島産のシングルモルトだった。
ランサーズで脚本を丸投げ(外注)して失敗した話
Keyに育てられたメンバーでは当たり前のように『ノベルゲームを作ろう!』となった。
とはいえ……
誰もシナリオを書いたことも、プロットすら書いたことない人間だけ。
選択肢は2つ
1.気合で書く
2.書ける人を探す
結論から話すと
1.を試して挫折
2.を試して全没
3.結局自分で書く
初めから10万字書こうなんて甚だ無茶な話。
1.は速攻で諦めた。
続いて2.の策。
とりあえずランサーズで公開依頼を出した。50kbで10万円。
なんかちょっぴりギルドに依頼票を貼ってる気分だった。
ランサーさんと何度かやり取りをして、50kbのシナリオが納品された。
結果、全没。
※楽しい楽しいこちらの理由は別の記事を書きます。少々お待ちください。(2021年7月8日時点)
コミケ当日午前3時まで制作していた話
紆余曲折、サークル発足から約1年半後の冬コミ。
サークル当選した時は『ツイートしなきゃ!』って思ったことだけ覚えてます。
『東○○です!』っていうツイートめっちゃやってみたから……
コミケ当日2週間前:シナリオ完成
コミケ当日1週間前:シナリオをスクリプトに流し込む
コミケ当日3日前:システム設計(セーブとか)
コミケ当日1日前の18時:スクリプト設定継続中(立ち絵動かしたり)
コミケ当日1日前の22時:架電量販店でDVDを購入。コンビニでパッケージ用紙印刷(ちょっと良い紙)完了。
コミケ当日1前の23時:バグ抜きが完了……しませんでした。
コミケ当日0時:完全なバグ抜きを諦めて、とりあえずDVDに焼き込み。(どうしてもキャラクター名が表示されないバグが発生してしまっていた)
※普通に家のPCでやってます。ドライブ死ぬかとおもった。
コミケ当日午前3時:販売用トールケース完成。
コミケ当日の売上高の話
バグを残した状態で、体験版として頒布した 『after grow』は、価格の100円。
※サントラを付けたVerが700円。もうお布施をいただく気持ちで設定した金額。
ありがたいことに用意したパッケージがすべてはけて、
初のコミケの売り上げは約20000円程度であった。(10万くらい赤字)
あれから1年半後、BOOTHに登録してみた話
さて、前章の通り、バグを残したゲームを頒布してから約1年半後。
コロナの影響でエアコミケに切り替えられた回、BOOTHにての頒布を決定します。
このときありがたいことに、twitterで何件か『オンライン販売はないですか?』とDMをいただいており、発売を決意しました。
さて、エンジニアがいないメンバーではバグを直すことができず、
使用ツールを【ラノゲツクールMV】から【ティラノビルダー】に変更し、完全に1から再開発しました。
※ツールの話はまた別の記事であります!
脚本も誤字修正して、何パートか加筆(なんだかんだ10,000字くらい加筆修正した)して、胸を張れるものをブースに登録しました!
BOOTHに登録してみたます(売上高から)
単体:700円
サントラセット:1000円
エアコミケ事の4日間で、約30,000円の売り上げになりました。
それからも毎月1本ずつくらい売れてゆき、現在(2021年7月8日)では累計売上は5万円程度になってます。
締め
正直売り上げを考えると結構しんどい業界です。
ストーリーを書きたければ小説を書いた方が
システムやりたいならRPGとかアクション作ったほうが
音楽やりたいなら作曲してストリーミング配信したほうが
よっぽど売り上げになるはずです。
それでも
気に入ったシーンで音楽と、CGとテキストの3つの要素で表現できるノベルゲームという媒体を愛しているので、また次の作品も作ろうと思います。
斜陽の業界ではありますが、ノベルゲームを作る人が1人でも私と良いなぁと思って記事を書きました。
うちにお布施をくれ……!(直球)
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